2012年12月25日
クレープソールの交換 ステッチダウン製法の違い
CLARKSに代表されるようなクレープソール。
劣化してきますと、ボソボソと砕けてきたり、硬化してきたり。
before クラークス



摩耗して、劣化して…。
通常は、ミッドソールがあるタイプというのは、そこから下の
部分で交換できるような構造なのですが、クレープソールは
生ゴムですので、ネチャネチャとミッドソールにくっ付いて剥がれません。
長年、踏み締められていることもあるので余計ですね…
一応剥がそうと、毎回試みてはいるのですが…無理なんですよね。

もう一足、リーガルのものです。
before


こちらは、そこそこ減りですが、バイクに載るので、エンジン部分の熱で
クレープ ソールがねちゃねちゃするので、タンクソールに交換希望と。
クレープソールは天然のゴムですので、夏の猛暑でも溶けるような感じで
べとべとしてきます。

どちらもステッチダウン製法ですが、その仕様が二通りあります。
まずは、クラークスのタイプ。
この仕様は、ソールを剥がしますと抜け殻の様になっておりますが、
これはミッドソールが=中底になっている為、
ミッドソールを交換するとなると、直に足が載っております中底を
交換する事になります。

今回のオーナー様は、この部分がひび割れてきているので、
そもそも交換希望ということでしたが、クレープソールが
剥がれないので、どちらにしても交換となりました。
で、そこで注意点ですが、画像でも確認できるように、足跡がくっきりと
残っております。
交換しますと、新品時同様、底面がフラットになりますので、
足裏に感じる感覚というのは、オールソールしますと変わります。
また、柔らかいクレープソールですので、もともともかなり
足型に凹んでおりますので、そこも真新しくなりますので
やはり変わります。
変わると云いましても、新品時に戻るという事なのですが。


で、これがリーガルのステッチダウン仕様です。
剥がしても中底が残っているのが確認できると思います。
これは、裏革を中底に釣り込んで、表側をフチでL字に返し、
そこに底縫いを掛けております。
ノルウィージャン製法も、中底と側面に掬い縫いが入りますが、
ステッチダウン製法との組み合せです。
クラークスのタイプは、裏革がなく表革一枚ですので、
中底を留める手だてが無いので抜け殻となります。
オーロラシューズも表革一枚タイプの同じ仕様ですが、
オーロラシューズの場合は、ミッドソール(中底)まで
交換してしまいますと、あの中底に刻印されている
雰囲気のある文字などが無くなってしまいますので、
早めにソールの補修をされたほうがよいと思います。

こんな感じで同じステッチダウン製法でも、2タイプあります。
どちらが良い悪いと云う訳ではなく、作り方の違いです。
ちなみに、私が始めて靴を作った際の底付けの方法は、
このステッチダウン製法ですが、それもまた若干やり方が違っております。
底付け方法は、色々な方法がありますが、作り手によって
また色々と細部が工夫されているので、これもまた靴作りの
面白さでもあります。
市場に流通している既製品ですと、そこまで大きく違うという事は
ないのですが、それでも中ものといわれる靴底のクッション材の違いや、
靴の背骨といわれるシャンクなどでは、メーカーによって
木材やスチール、プラスチックやベンズなどなど形状や入り方は
多様であったりします。

クラークスの場合は、中底が新しくなりますので、剥がす前に
ポイントポイントで印をつけ、新しい革中底を取付ける際に
形が変わらないように気をつけます。
革中底は表面の吟を剥いて、湿気を吸込み易くしておきます。

で、革中底を取付、ステッチダウン、底縫いを掛けました。

リーガルの方は、ミッドソールですのでラバーを取付て底縫いです。

スポンジベースでヒールを作りまして、vibram#1200を施します。
クラークは、クレープソールを組み合わせて積んでゆきます。
オリジナル同様、使用したのは、3.0と6.0と10.0mmのクレープを組み合わせて
もとのソールの厚みにしてゆきます。

材料問屋から送られてきますクレープソールは、ご丁寧にシートで
一枚一枚包まれております。
これは、クレープソール自体がくっ付き易いのと、そこら辺のゴミやらが
吸着してしまう為、わざわざくるんで送られてきます。


リンゴの皮むきのように荒立ちして、削りますが、
削るというか、伸びるというかな感じで、削りかすも飛んでゆかずに
フチにソルティードックの塩のよう纏わりつきます。



グラインダーにも纏わりついてますので、くるくるくる…と

なんということでしょう…
カステラ生地にあんこ入りの和菓子の出来上がりです。
亀屋万年堂あたりに、こんなのありますよね。
クラークス/after
オリジナルは、クレープの側面が黒く染められておりますが、
今回はナチュラルに。

リーガル/after

以上、ステッチダウン製法の違いと注意点などでした。
クレープソールからのソール変更関連記事

劣化してきますと、ボソボソと砕けてきたり、硬化してきたり。
before クラークス



摩耗して、劣化して…。
通常は、ミッドソールがあるタイプというのは、そこから下の
部分で交換できるような構造なのですが、クレープソールは
生ゴムですので、ネチャネチャとミッドソールにくっ付いて剥がれません。
長年、踏み締められていることもあるので余計ですね…
一応剥がそうと、毎回試みてはいるのですが…無理なんですよね。

もう一足、リーガルのものです。
before


こちらは、そこそこ減りですが、バイクに載るので、エンジン部分の熱で
クレープ ソールがねちゃねちゃするので、タンクソールに交換希望と。
クレープソールは天然のゴムですので、夏の猛暑でも溶けるような感じで
べとべとしてきます。

どちらもステッチダウン製法ですが、その仕様が二通りあります。
まずは、クラークスのタイプ。
この仕様は、ソールを剥がしますと抜け殻の様になっておりますが、
これはミッドソールが=中底になっている為、
ミッドソールを交換するとなると、直に足が載っております中底を
交換する事になります。

今回のオーナー様は、この部分がひび割れてきているので、
そもそも交換希望ということでしたが、クレープソールが
剥がれないので、どちらにしても交換となりました。
で、そこで注意点ですが、画像でも確認できるように、足跡がくっきりと
残っております。
交換しますと、新品時同様、底面がフラットになりますので、
足裏に感じる感覚というのは、オールソールしますと変わります。
また、柔らかいクレープソールですので、もともともかなり
足型に凹んでおりますので、そこも真新しくなりますので
やはり変わります。
変わると云いましても、新品時に戻るという事なのですが。


で、これがリーガルのステッチダウン仕様です。
剥がしても中底が残っているのが確認できると思います。
これは、裏革を中底に釣り込んで、表側をフチでL字に返し、
そこに底縫いを掛けております。
ノルウィージャン製法も、中底と側面に掬い縫いが入りますが、
ステッチダウン製法との組み合せです。
クラークスのタイプは、裏革がなく表革一枚ですので、
中底を留める手だてが無いので抜け殻となります。
オーロラシューズも表革一枚タイプの同じ仕様ですが、
オーロラシューズの場合は、ミッドソール(中底)まで
交換してしまいますと、あの中底に刻印されている
雰囲気のある文字などが無くなってしまいますので、
早めにソールの補修をされたほうがよいと思います。

こんな感じで同じステッチダウン製法でも、2タイプあります。
どちらが良い悪いと云う訳ではなく、作り方の違いです。
ちなみに、私が始めて靴を作った際の底付けの方法は、
このステッチダウン製法ですが、それもまた若干やり方が違っております。
底付け方法は、色々な方法がありますが、作り手によって
また色々と細部が工夫されているので、これもまた靴作りの
面白さでもあります。
市場に流通している既製品ですと、そこまで大きく違うという事は
ないのですが、それでも中ものといわれる靴底のクッション材の違いや、
靴の背骨といわれるシャンクなどでは、メーカーによって
木材やスチール、プラスチックやベンズなどなど形状や入り方は
多様であったりします。

クラークスの場合は、中底が新しくなりますので、剥がす前に
ポイントポイントで印をつけ、新しい革中底を取付ける際に
形が変わらないように気をつけます。
革中底は表面の吟を剥いて、湿気を吸込み易くしておきます。

で、革中底を取付、ステッチダウン、底縫いを掛けました。

リーガルの方は、ミッドソールですのでラバーを取付て底縫いです。

スポンジベースでヒールを作りまして、vibram#1200を施します。

クラークは、クレープソールを組み合わせて積んでゆきます。
オリジナル同様、使用したのは、3.0と6.0と10.0mmのクレープを組み合わせて
もとのソールの厚みにしてゆきます。

材料問屋から送られてきますクレープソールは、ご丁寧にシートで
一枚一枚包まれております。
これは、クレープソール自体がくっ付き易いのと、そこら辺のゴミやらが
吸着してしまう為、わざわざくるんで送られてきます。


リンゴの皮むきのように荒立ちして、削りますが、
削るというか、伸びるというかな感じで、削りかすも飛んでゆかずに
フチにソルティードックの塩のよう纏わりつきます。



グラインダーにも纏わりついてますので、くるくるくる…と

なんということでしょう…
カステラ生地にあんこ入りの和菓子の出来上がりです。
亀屋万年堂あたりに、こんなのありますよね。
クラークス/after
オリジナルは、クレープの側面が黒く染められておりますが、
今回はナチュラルに。

リーガル/after

以上、ステッチダウン製法の違いと注意点などでした。
クレープソールからのソール変更関連記事

ampersandand at 17:00│
│クレープソールからの
この記事へのコメント
3. Posted by taka 2014年02月14日 13:13
なるほど。
機会があれば工程を是非見てみたいです!
ありがとうございました:)
機会があれば工程を是非見てみたいです!
ありがとうございました:)
2. Posted by ampersand 2014年02月14日 09:49
こんにちは。
クレープソールは天然素材ですので、接着は難しいのですが
表面処理などをして接着しております。
クレープソールは天然素材ですので、接着は難しいのですが
表面処理などをして接着しております。
1. Posted by taka 2014年02月14日 03:12
こんにちは!
とても興味深いです。
僕は靴を作ったことがありません。ただ、youtubeなどにアップされている手作業の靴づくりを見てるのが好きです。
”クレープソールを組み合わせて積んでゆきます”とありますが、接着剤などでくっつけるのですか?
とても興味深いです。
僕は靴を作ったことがありません。ただ、youtubeなどにアップされている手作業の靴づくりを見てるのが好きです。
”クレープソールを組み合わせて積んでゆきます”とありますが、接着剤などでくっつけるのですか?



