2013年07月08日
嫌われ者のクレープソール
これからの季節、より嫌われることとなるでしょうに、クレープソール…。
天然ゴム故の独特の弾力のある履き心地はいいのですが…。
しかし、天然素材故に、夏場のアスファルトや外気の暑さでねちょねちょ…。
ゴミもベトベトベト…
最初は綺麗な蜂蜜色で、ほっこりした印象ですが
時期に黒ずんでゆきます…。
天然のクレープ素材は、靴材料屋さんや、東急ハンズなどでは
汚れ落としとしても、販売しているぐらいなので
それで路上を歩きますと、おのずと汚れを吸着する次第です。
*当店で、カンペール修理などで使用しておりますクレープラバーソールは、
クレープ柄をした、ラバー素材となりますのでこちらとは異なる素材です。
before



ですので、余り減っていない場合でも、この機会に、ということで
他の素材へとソール交換を希望される方が多いですね。
after


スポンジベースにvibram#1220へと交換致しました。
北海道にお住まいでしたので、冬場の季節等を考えますと
こちらのコマンドソールのほうが、全天候型で良いかと思います。


そしてこちらも乗り換え組です。
こちらは、vibaramのユニットソールがご希望でしたが、
ヒールの高さのバランスや接着具合の懸念からご相談の上
仕様を変更させて頂きました。
before


クレープソールは時間とともに劣化致します。
保管状態により硬化するか、または、ねちゃねちゃとべとつきが
酷くなるように劣化してゆきます。
今回は硬化しているようです。
剥がれかけた部分から、雨水が侵入しているようですね。


クレープソールですと、カジュアルな靴に使われている場合多く、
靴の製法もそれに合わせてステッチダウン製法が用いられていたりします。

ステッチダウン製法ですと、構造が二通りあります。
中底があり裏革が釣り込まれている場合と
ミッドソールが=中底の役割(中底が無いタイプ)になっている場合です。
まずは、中底が無い場合です。


画像のように中底が無いタイプですと、分解する際に一旦抜け殻になります。
本底が綺麗に剥がれれば、そのままミッドソールを外さずに
使用してもいいのですが、クレープソールが付いている場合ですと
表面がベタベタして使えないのと、往々にしてミッドソールの
傷みが激しく、交換せざるを得ない場合が殆どです。

一旦抜け殻状態になるので、修理店によっては断るお店もあるようです。
分解する際には、もとのソール形状をトレースし、本体との
合わさり目も、ポイントポイントで印を付け、新たに合わせる際に
位置がズレないようにしておきます。
ただし、外したミッドソールでも確認できると思いますが、
砂浜の足跡のように、足型にくっきりと窪んでいます。
履き込んでいきますと、土台のクレープソールは柔らかいので、
ミッドソールは、その加重のまま足型に凹みます
(結果、凹み過ぎて割れてしまうのですが…)
位置がズレないように印を付け、外周形状もトレースしても
この足型に凹んだ状態を再現することは不可能なのです。
新たに、ミッドソールを交換しますと新品時のように
フラットになります。
ですので、オールソールした際のサイズ感は、
修理前状態とは少なからず変わってしまいます
(新品時に戻るということなのですが)
after


といっても、仕上がった靴を履いて頂いてサイズ感に
問題があったことは、今のところ無いのですが。

今回は、レザーソールベースにダイナイトハーフソールとリフトの
コマンド仕様にて仕上げてあります。
この仕様ですと、ユニットソールとは違い、
カカトリフトはもちろん、前側のハーフソール7.0mmも摩耗した段階で
それぞれ部分交換出来ますので、今後はオールソールの必要は無くなります。
また、部分交換できるので、結果的にコストパフォーマンスも良いと思います。

アッパーに使われている糸は、味が出ていい感じで汚れております。
だし縫いの糸は、恐らくオリジナルは白だと思うのですが、
新たに真新しい綺麗な白い糸で、ダブルステッチを掛けてしまうと、
糸がやたらと目立ってしまうので、アッパーの色、茶色に染めました。
続いてこちら



こちらも部分補修で問題ない摩耗度合いですが、
VIBRAM#4014へと交換希望となります。
こちらは、ステッチダウン製法の中底有りタイプとなります。

先ほどの、抜け殻状態のと違い、ミッドソールを剥がしても底面があり、
ライニングと、先芯や月型芯が釣り込まれているのが確認できると思います。
こちらは同系色ミッドソールを縫い付けてから、#4014を取付けます。
AFTER


vibram#4014は、ヒールの高さが10mmですが、
この靴のもとの設定は、5.0mm前後でしたので、
5.0mmほど高くなっております。
通常、ヒールの高さはあまり変更できないのですが、
今回は、シャンクといわれるパーツ(詳しくは割愛します)が
無い仕様ということと、ヒール高さが5.0mmから10mmへと、
変更するヒールの高さ自体が低いので、違和感無く(お客様確認済み)
仕上がりました。

ちなみに、こちらは乗り換え組ではありませんが、
ステッチダウン製法つながりで、REGALで断られたソール交換となります。
ステッチダウン製法だから断られたのか分かりませんが、
REGALで断られたという事なので、二つ返事でお承けする前に、
なにか特殊な仕様なんじゃないかと、じろじろと観察してみるも、
普通にステッチダウン製法の様…。
BEFORE

AFTER

お客様もメーカーが修理しないとは!と、ご立腹のご様子でしたが、
なんでなんでしょうかね…
REGALでしたらできるでしょうに…。
以上、「クレープソールからの乗り換え組」篇でした
こちらの記事もご参考までに。
クレープソールの移籍結果 オールソール篇
クラークスの修理専門店ではないのだけれど… その壱

天然ゴム故の独特の弾力のある履き心地はいいのですが…。
しかし、天然素材故に、夏場のアスファルトや外気の暑さでねちょねちょ…。
ゴミもベトベトベト…
最初は綺麗な蜂蜜色で、ほっこりした印象ですが
時期に黒ずんでゆきます…。
天然のクレープ素材は、靴材料屋さんや、東急ハンズなどでは
汚れ落としとしても、販売しているぐらいなので
それで路上を歩きますと、おのずと汚れを吸着する次第です。
*当店で、カンペール修理などで使用しておりますクレープラバーソールは、
クレープ柄をした、ラバー素材となりますのでこちらとは異なる素材です。
before



ですので、余り減っていない場合でも、この機会に、ということで
他の素材へとソール交換を希望される方が多いですね。
after


スポンジベースにvibram#1220へと交換致しました。
北海道にお住まいでしたので、冬場の季節等を考えますと
こちらのコマンドソールのほうが、全天候型で良いかと思います。


そしてこちらも乗り換え組です。
こちらは、vibaramのユニットソールがご希望でしたが、
ヒールの高さのバランスや接着具合の懸念からご相談の上
仕様を変更させて頂きました。
before


クレープソールは時間とともに劣化致します。
保管状態により硬化するか、または、ねちゃねちゃとべとつきが
酷くなるように劣化してゆきます。
今回は硬化しているようです。
剥がれかけた部分から、雨水が侵入しているようですね。


クレープソールですと、カジュアルな靴に使われている場合多く、
靴の製法もそれに合わせてステッチダウン製法が用いられていたりします。

ステッチダウン製法ですと、構造が二通りあります。
中底があり裏革が釣り込まれている場合と
ミッドソールが=中底の役割(中底が無いタイプ)になっている場合です。
まずは、中底が無い場合です。


画像のように中底が無いタイプですと、分解する際に一旦抜け殻になります。
本底が綺麗に剥がれれば、そのままミッドソールを外さずに
使用してもいいのですが、クレープソールが付いている場合ですと
表面がベタベタして使えないのと、往々にしてミッドソールの
傷みが激しく、交換せざるを得ない場合が殆どです。

一旦抜け殻状態になるので、修理店によっては断るお店もあるようです。
分解する際には、もとのソール形状をトレースし、本体との
合わさり目も、ポイントポイントで印を付け、新たに合わせる際に
位置がズレないようにしておきます。
ただし、外したミッドソールでも確認できると思いますが、
砂浜の足跡のように、足型にくっきりと窪んでいます。
履き込んでいきますと、土台のクレープソールは柔らかいので、
ミッドソールは、その加重のまま足型に凹みます
(結果、凹み過ぎて割れてしまうのですが…)
位置がズレないように印を付け、外周形状もトレースしても
この足型に凹んだ状態を再現することは不可能なのです。
新たに、ミッドソールを交換しますと新品時のように
フラットになります。
ですので、オールソールした際のサイズ感は、
修理前状態とは少なからず変わってしまいます
(新品時に戻るということなのですが)
after


といっても、仕上がった靴を履いて頂いてサイズ感に
問題があったことは、今のところ無いのですが。

今回は、レザーソールベースにダイナイトハーフソールとリフトの
コマンド仕様にて仕上げてあります。
この仕様ですと、ユニットソールとは違い、
カカトリフトはもちろん、前側のハーフソール7.0mmも摩耗した段階で
それぞれ部分交換出来ますので、今後はオールソールの必要は無くなります。
また、部分交換できるので、結果的にコストパフォーマンスも良いと思います。

アッパーに使われている糸は、味が出ていい感じで汚れております。
だし縫いの糸は、恐らくオリジナルは白だと思うのですが、
新たに真新しい綺麗な白い糸で、ダブルステッチを掛けてしまうと、
糸がやたらと目立ってしまうので、アッパーの色、茶色に染めました。
続いてこちら



こちらも部分補修で問題ない摩耗度合いですが、
VIBRAM#4014へと交換希望となります。
こちらは、ステッチダウン製法の中底有りタイプとなります。

先ほどの、抜け殻状態のと違い、ミッドソールを剥がしても底面があり、
ライニングと、先芯や月型芯が釣り込まれているのが確認できると思います。
こちらは同系色ミッドソールを縫い付けてから、#4014を取付けます。
AFTER


vibram#4014は、ヒールの高さが10mmですが、
この靴のもとの設定は、5.0mm前後でしたので、
5.0mmほど高くなっております。
通常、ヒールの高さはあまり変更できないのですが、
今回は、シャンクといわれるパーツ(詳しくは割愛します)が
無い仕様ということと、ヒール高さが5.0mmから10mmへと、
変更するヒールの高さ自体が低いので、違和感無く(お客様確認済み)
仕上がりました。

ちなみに、こちらは乗り換え組ではありませんが、
ステッチダウン製法つながりで、REGALで断られたソール交換となります。
ステッチダウン製法だから断られたのか分かりませんが、
REGALで断られたという事なので、二つ返事でお承けする前に、
なにか特殊な仕様なんじゃないかと、じろじろと観察してみるも、
普通にステッチダウン製法の様…。
BEFORE

AFTER

お客様もメーカーが修理しないとは!と、ご立腹のご様子でしたが、
なんでなんでしょうかね…
REGALでしたらできるでしょうに…。
以上、「クレープソールからの乗り換え組」篇でした
こちらの記事もご参考までに。
クレープソールの移籍結果 オールソール篇
クラークスの修理専門店ではないのだけれど… その壱

ampersandand at 12:25│
│クレープソールからの



