2014年10月09日

様子見の靴づくり

サイズサンプルの靴の底が付いたところ、
以前から注文靴にご興味がおありのご近所の常連さんが
ちょうどお越しになられたので、中敷きもまだ貼っていない
サイズサンプルを履いてみて頂くことに。
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オリーヴ色のサイズの靴がぴったりな感じです。
日頃、修理でお持ち頂く靴を拝見していた限り、
恐らく指周りが余るかなと思っておりましたが、
履いた感じでも、店舗の外を歩いて頂いた感じでも
外から触診した感じでも問題ないようです。
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カーマイン色も履いてみて頂くとちょっと指周りがあまりますね。

と、こんなことを書いておりますと、
ようやく靴作りも始まるような感じですが…まだまだです。
先日の営業日(返却日ですが…)もご来店いただいた方々に
作っているんですが?と…

店主 「ま、まだ、作っていないんです…。」

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ただ、紳士靴の靴型は出来上がっているので、とりあえず
サンプルを作って自分で試し履きしています。
作り立てのつるっとした、皺一つないピカピカの感じより
自分なりの履き皺が入ったり、擦ったりと自分色になってきている
感じがやはり靴は良いですね。

できれば、before/after、それぞれ履き込んだ状態の靴サンプルモデルを
陳列したいところではありますね(二足ずつ必要になってしまう…)
革の感じもタンニン鞣しの革などは、履き込んでからのほうが
いい感じでもありますし。
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中底や本底に使用する革もこれまで使っていたものから新たに新調。
今までよりタンニン強めなので、二階の工房はなかなかの香りです。
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ちなみに、中底にできる点々は、中底を固定する為に釘で固定した跡や、
革を釣り込んだ際の釘の跡になります。
釘の鉄分と、革のタンニン成分が反応して黒くなります。
(固定する釘は、途中の段階で取り除きますのでご安心を)
量産の機械でばばばっと作る場合は、この跡は無いようですね。

この釘跡は、昔ながらのといった感じでしょうか。
革中底を湿らせ、靴型に固定しましてチューブなどでぐるぐる…
革の可塑性を生かしてじっくりと形状を覚えさせます。

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アッパーに使用する革も、色々と買い歩いております。
そして良さそうなもので試しに作ってみたりしている今日この頃…。
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ampersandand at 01:04│ 靴づくり