2016年08月16日
スニーカーの内側はどうして合皮を使うのだろうか…。
こちらはスニーカー風のバーバリーの革靴。
でもやはり内側が赤い合皮…。
なんで合皮を使うのだろうか、コスト削減ゆえに…?
結局は劣化してデロンデロンになってしまうのは
メーカーは承知の上なのですが。
そして補修するにも厄介なのが、スニーカーは
だいたいが内縫い仕様でスポンジを封入してあります。
内縫いとは縫った後にひっくり返しているということです。
ですので縫い目は外側に出ていないので革を宛てて縫製するにも
そのままでは縫い目が新たに出来てしまいますし、
スポンジが入っているので、縫製したスポンジ部分は
縫い目で窪みます。
しかも、内装部分が劣化したカカト部分以外も合皮が使われているので
カカトを革にて補修を行ってもその他の部分の劣化は
そのままになってしまいます(脱いでも見えない部分ですが)
お客様にはその辺りをご説明の上、補修をご依頼頂きました。
補修には内側に赤い革、外側は黒い革にて行います。
内縫い部分を補修するには、新たに縫い目を作らない方法ですと
その部分にパカッとレザーパーツで被せて縫製する方法となります。
まずは補修部分の型採りを行いコンビのレザーパーツを製作。
こういった補修は、型採り作業で出来上がり具合がほぼ決まってしまいます。
型取り作業で難しいのは、既に出来上がっている状態から
外側と内側の型を取るとその合わさり目は合いません。
車の車輪と同じで、内輪差みないなもので内外で距離が異なります。
その縮分や革の伸びや皺の寄りを考慮して辻褄を合わせます。
あとは被せて縫製。
被せて隠れるラインは、オリジナルのパーツのラインに繋がる様に
設定し、縫製のラインも元の縫い目に繋がっていくように縫製。
そうしまして完成となります。
AFTER
いい感じでぱつんぱつんです。
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