2018年04月13日

パンプスのかかとパカパカ問題。 アンクルストラップ篇

ハイヒールは、ハイヒール用の歩き方があるようですが
なかなか履くには大変な靴だと思います。

靴学校の時になんの授業かは忘れましたが、男でも履けるサイズの
ハイヒールのパンプスがあって、体験してみよう的な感じで
少し教室内を履いて歩いたことがありましたが、罰ゲームな感じですね…。

これでよく歩き回れるな〜と関心する次第であります。
ましてやサイズがあっていない場合は(合っていても)、
パカパカ…パカパカ…。
かかとがついてこないなんて場合はよりしんどいことでしょう…。

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そもそもつま先の一部だけで引っ掛けて履いているような状態ですので
なかなかジャストフィットするというのも難しいのだろうと思います。
足は前に滑ってしまいますので必然的にかかとは靴から離れてしまいます。
逆にぴったりし過ぎると、履き口がアキレス腱に食い込んで出血…。

今回の靴はそこまでヒールは高くありませんしサイズも
それなりに合っているけどパカパカ。
パカパカしないようにするには、元々の設定で履き口部分を少し内側に倒すと
足に引っ掛かるので多少は効果はあるのですが、それはそれで靴擦れが…。
今回の靴は多少履き口の倒しが少なめで広いので抜け易いかなと。

かかとの内側にクッションをあてて引っ掛かるようにする
メンテナンス品がありますが、ハイヒールですと
あまり効果は期待できないかと。

最終手段にはなりますが、物理的に足首や甲を抑えてしまうことが
一番の改善策かと思います。
今回は、アンクルストラップの取付けにて改善を行います。
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アンクルストラップなどを製作する場合、現在履いている
ストラップの靴をお持ち頂くと、丁度いい長さが求め易いので
ご持参頂ければと思います。
今回もそれを元に製作しています。
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かかとの部分の縫製を解いて、ストラップが通る輪っかを取付けます。
そうしまして完成となります。

AFTER
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金具の仕様はご希望により引っ掛け美錠金具でシルバー。
この引っ掛け金具は誰が思いついたのやら、特許はとっているのでしょうか。
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「これだけでパカパカならないんですね」とお客さま。
そうなんです、歩けば必然的にストラップで引っ張られて
かかとが持ち上がりますので。

元のデザインと変わってしまうのでストラップを付けることに抵抗が
ある方が多いのですが、細いストラップがちらっと見えるのも
ありなんじゃないかと思う次第であります。
あと、色をがらっと変えてコンビにしてみたりと。

ただ一足ずつ長さを計測し、太さや美錠もカスタマイズですので
費用はそれなりに高くなってしまうのがネックではありますが。

ちなみにですが、前側にプラットフォームが入っている厚底ですと
靴自体が曲がらないので、歩行の際には必然的にパカパカなり易いです。
足は曲がっていくのに、靴は曲がってくれないので。
あと、ウェッジヒールなんかもかかとに重りが付いている
ようなものですから同様です。
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ampersandand at 08:00│ 靴修理