2019年08月18日

鞄の内装の生地って気にしていますか? 内装交換篇

鞄を購入する時に内装の生地って気にしていますか?
気にされているとしても色ぐらいでしょうか。
デザインはいいけど内装の色が嫌だから買わないっていうのは
あるかもしれませんが、生地がナイロンだから麻だから合皮だから…
という理由で購入されないというのは少ないかもしれません。
*合皮で作られた内装の鞄は買わない方がよいですが。

BEFORE
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薄手の麻素材。
縫い目で裂けてきたところもありますが、どちらかというと内装生地同士で
擦れて切れてしまったような状態でしょうか。
生地同士で擦れて切れてしまうというのは困ったものですね。
生地が弱くて薄いのが原因かと思います。
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生地が薄いので耐久性に乏しく、背面ポケットの底部分も小物の重さに
耐えきれず裂けてしまったようでご依頼主さんで糸でかがって
縫製されている跡があります。

麻素材は素材感があって雰囲気がいいのかもしれませんが
薄手だとちょっと弱いですね。
珈琲豆袋に使われているようなあのレベルならば
逆に強度抜群だとは思いますが。
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元の内ポケットやロゴ(移植)などすべて再現して組み立てていきます。
内装生地にリクエストが無ければ、通常は倉敷帆布11号を用いて製作致します。
同じ帆布でも倉敷帆布ですと目がしっかりと詰まっていて上品な感じがあり
尚かつそれだけで外装にも使用できる強度があります。

ファスナーも内ポケット、背面ポケット、フラップとそれぞれ三箇所を
一旦取り外し内装と組み合わせて再度縫製していきます。
AFTER
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ロゴ以外で使用されている内装部分の革は、縒れていたり痛んでいる部分は
新たに製作して交換してあります。
今回は内ファスナーポケットの周りとポケットのパイピングの革は
新しくなっています。
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表革の底角が擦れて穴が開いていましたので革で縁取り補強を致しました。
表革のマチの縫製方法が少し変わっていましたので、擦れて穴が開いた
部分をつまんで縁取り補強が可能でした。
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婦人鞄で使われている内装素材ですと合皮もそこそこ使われています。
ブランド品の20万クラスでも使われていますが、合皮が使われている場合は
ご購入されない方が宜しいかと思います。

または2.3年後にべたべたと劣化した際の内装交換前提で購入されるのであれば
いいのかもしれませんが、デザインによっては外装もほぼパーツごとに
分解しないと内装交換できない仕様のものもありますので、
その場合は内装交換費用が鞄自体の価格よりも高くなる場合もあります。

そもそもメーカーならば合皮を使えば必ず劣化することを承知で
販売していると云う事になりますので、それは劣化した際には
新しい鞄に買い替えさせよう作戦なのだろうと思います。

そんな作戦にはまってしまうかどうかは、あなたの目利き次第と
なりますのでご購入の際は、商品タグに記載の注意書きや素材表記を
ご確認して頂ければと思います。

参考記事




ampersandand at 14:55│ 鞄と小物修理