2019年12月14日
私の話は長い? 冬の丈詰め篇
「俺の話は長い」
五話あたりから見始めた「俺の話は長い」、始めから見ればよかった…。
人が殺されるんでも難しいオペがあるんでも難解なトリックも無く、
特別な事は何も起きないのですが、なにかおかしみのあるドラマ。
どうだ、ホームドラマ!みたいなドラマは忘れた頃にありますが
肩に力が入っていて、だいたいつまらない。
俺の話は長い、はほとんど身内の会話劇だけで進んでいく。
縁側で、こたつで、台所で、居間で…。
なので人によってはつまらないな、と感じるだろうなとも。
そして主人公のへりくつも長いし説得力があるんだかないんだか。
と、そんな主人公を見ていて私の話も長い?と。
最近の記事は昔の記事に比べて2話分くらいになっているのは
気づいているのですが、どうも色々と気になって書いてしまう次第です。
なので今回はなるべく手短にまとめてみたいと思います。
BEFORE
ロングブーツは靴のサイズは選べても、筒の長さや太さは選べないので
女性は困るだろうなと。
ちょうど端っこが膝裏に当たって痛いとか、ちょい太さが足りないとか。
丈詰め依頼の4割ぐらいはニーハイブーツを通常の丈に詰める補修が多いです。
ニーハイブーツを履いた事がないので、どんな感じなのか分かりませんが
購入される時は慎重に検討されたほうが宜しいのかもしれません。
今回は5.0cmカット。
丈詰めの際のカットラインは基本的に現状のラインに平行して
トレースしカットしますが、ラインを変更する事も可能です。
ただそもそも左右で履き口のラインが若干異なっていたり、
左右で高さが5.0mmから10mmくらい誤差が生じて狂っている事もあります。
また履いてしまうと筒や足首部分に皺が寄るので、見た目の高さが
変わってしまいますので、何処を基準にすれば…となってしまうので
基本的には現状の履き口から均等に計測してラインを決めていきます。
今回はこのぐらい丈が短くなります。
カット断面は革包丁でカットしたままではなく、綺麗に削ってラインを整えます。
切り口断面も毛羽立ちを抑える処理を行ない、革と同系色で染めます。
そして縫製。
このとき左手はヒールを持ってくるくると回しながら縫製していくのですが
ニーハイブーツなど丈が長い場合は、左腕を目一杯伸ばしてくるくるくる…
となります。
AFTER
丈詰めって映えないですね…
これだけ見ると修繕したのかどうか全く分かりませんね。
余談を書くとまた長くなりそうですが少しだけ。
このようなヒールの形状の靴はちょっと注意して履かれた方が
宜しいかと思います。
形状は踏まず側に繋がるような部分が無く、柱が付いているような形状。
*ヒールが低い場合は関係ありません。
このような形状ですと矢印側に負荷が掛かった場合に
付根部分で踏ん張ってくれる(点線部分)ところがないので
倒れ易く(ヒールが外れる)なっています。
イメージとしては梃の原理です、内側に倒れるような力が加わる事で
付根でヒールを固定しているネジや釘を引き抜くような動きになります。
また太さが細いと、靴の中底側から通常は釘5本とネジ1本で
ヒールは固定されていますが、それを打ち込めるスペースがないので
本数も少なくなっていますので余計に外れ易い構造になります。
ヒールが外れた際は再固定はできますが、このようなヒール形状の場合は
当店ではお断りさせて頂いております。
ヒール固定は確実に行なわないと、万が一再び外れてしまった際に
そこが階段であったりしたら大怪我になってしまう事もありますので。
ではなんで確実に再固定できないか説明しますと、
いつもの様に話が長くなってしまいますので今回は割愛させて頂きます。
ちなみにロングブーツでファスナーが無い靴もヒールの形状に関わらず
再固定はできません、打ち具が届きませんので。
こちらは珍しい筒の太さ詰め事例。
できるものとできないものがありますがご参考に。
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