オフセット

2018年03月25日

いい加減な修理店 B オールソール篇 その参

前回までのあらすじ
その壱はこちら
その弐はこちら

はるばる長野から当店を信用して頂いて?ご依頼頂きましたので
修理店Cにならないようにしっかりと修理させて頂きます。

もちろん仕事の出来は距離には比例しませんが、遠くになればなるほど
プレッシャーはかかります、それだけ送料も掛かる訳ですし。
年に何件か海外からもご依頼頂くことがありますが、どうしてうちなの?
と思わないではありませんが、グローバルな世の中です。

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それでは修理してゆきます。

貼付けられていたハーフソールをすべて剥がしたところ、
縫い付けられていた革底の糸がすでに完全に擦り切れていましたので
ハーフソールの交換ではなくオールソールということになりました。
*分解しているところの画像を取り忘れましたが、オールソールとは革底、
 ヒールすべての部分を取り外し、新たに作り直す修理になります。

底縫いの糸が切れている場合、その状態でハーフソールを取付けることは
できるのですが、あとでウェルトと革底の部分が剥がれて(浮いて)きてしまう
可能性が高くなりますので、完全に切れている場合はお勧めしておりません。
しかもダブルソール仕様でしたので余計に剥がれ易い状態でした。

仕様については長野県ということで雪の心配もあるとのことで
滑り難い仕様であとはお任せでと。

雰囲気のある革のブーツですので、オリジナルのようなボリュームのある
ソールが相性がいいと思いますので、当店お勧めの仕様で行うことに致します。

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オリジナルのヒール部分は、合成素材のブロックにスタックといわれる
1.0mm程度の革が巻かれているブロックヒールの仕様でしたが
今回は、革を一段ずつ積上げてゆきます。
革で5段積んでリフトで1段積むので合計6段積みます。
両足で12段積上げていくことになります。

よく「木」と間違えられますが、革を削って表面の毛羽立ちを整えて
いきますと、ご覧のように木のように見えてきますが、革です。
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今回の仕様は、
革底/コマンドハーフソール5.0mm(伊)/コマンドリフト10.0mm(伊)
仕様になります。

取付けた革底をウェルトと底縫いして取付け、
その後ハーフソールを取付けています。
この仕様ですと、ハーフソールとリフトが摩耗した段階で交換していけば
底縫いの糸は切れず、革底も摩耗しないので基本的にNO MORE AII SOLE!
今後オールソールの必要がない仕様になります。

AFTER

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問1.
雪道も想定しこの靴にはコマンドハーフソール5.0mmが付いています。
この靴のオフセットは30mmでした。
画像Aの部分の高さを求めなさい。
*革底、ウェルトの厚みは含まれていません。

ヒント
前回の「その弐」を参照。
0324-9
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既製品でハーフソールと一緒に底縫いを行っている商品がありますが
それですと、ハーフソールを交換する際に底縫いの糸を
切らなければならなくなります。
ですので、一旦革底を縫い付けてからハーフソールを
取付けるのがよいと思います。
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問1の答え
35mm となります。

以上「いい加減な修理店 B オールソール篇」でした。
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